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Amazon広告はスポンサープロダクトのオート広告から

Amazon広告の各役割と初期設計の起点を解説。すべてはSP広告のオート広告から始め、集めたデータをマニュアル・SD・SB広告へ役割分担で展開する流れを、なぜそうするかまで掘り下げて整理します。

レシピ(記事の構成)
下ごしらえ 材料 手順 仕上がり

今回はAmazon広告の各広告の役割と、初期設計をどこから始めるかについて書いていきたいと思います。Amazon広告はスポンサープロダクト・スポンサーディスプレイ・スポンサーブランドと種類が多く、さらに広告ごとにオート/マニュアルやターゲティングの選択肢があるので、最初はどこから手をつければいいか迷いがちです。ただ、起点はひとつだけです。すべてはスポンサープロダクト広告のオート広告から始まります。まずオート広告でデータを集め、そこで分かった事実をもとに各広告へ役割分担で展開していく。この順番さえ押さえておけば、広告アカウントの設計はぐっとシンプルになります。この記事では、その起点から各広告への流れを一本の道筋として整理していきます。

材料:Amazon広告の種類と役割を整理する

設計の話に入る前に、まずは登場する広告の役割を押さえておきましょう。役割を取り違えると「この広告で売上を取りに行くべきなのに、認知用の広告で数字を求めてしまう」といったズレが起きます。Amazon広告は大きく分けて3種類です。

スポンサープロダクト広告(SP広告)は、検索結果や商品ページに商品単体を出す広告で、すべての起点になります。購入に最も近い場所に出せるので、売上を直接つくる主力です。スポンサーディスプレイ広告(SD広告)は、競合の商品ページへの掲載や、一度サイトを訪れた人への再アプローチ(リターゲティング)が得意な広告です。スポンサーブランド広告(SB広告)は、ブランドロゴや動画を使ってブランドそのものの価値を高める広告になります。

大事なのは、この3つは役割が違うということです。ひとつの広告で全部をやろうとすると、どれも中途半端になりがちです。SP広告で売上の土台をつくり、SD広告で取りこぼしと競合を攻め、SB広告でブランドを下支えする。こうやって役割を分けて考えるのが、設計の出発点になります。

下ごしらえ:すべての起点はSP広告のオート広告

初期設計でまず配信するのは、SP広告のオート広告です。オート広告は、Amazonが自動でキーワードや掲載先を選んで配信してくれるタイプの広告です。こちらで狙いを決めきれない初期段階でも、Amazon側が「この商品はこういう検索語句やこういう商品ページと相性が良さそうだ」と判断して、自動で露出を広げてくれます。

なぜ最初にオート広告なのかというと、データを集めるためです。具体的には、どの検索語句から実際に購入されたか、そして自分の広告がどの商品ページ(ASIN)に表示されたか。この2つの事実が手に入ります。商品を売り始めたばかりの段階では、お客様がどんな言葉で検索して買ってくれるのか、こちらの想像だけでは当てきれないことが多いです。いきなりマニュアルでキーワードを決め打ちすると、想像が外れたときに無駄打ちが増えてしまいます。

だからこそ、まずはオート広告に配信させて事実を集める。「検索語句レポート」を見れば、どの語句がクリックされ、どの語句から売れたかが分かります。広告露出先のレポートを見れば、どのASINに出て成果が出たかが分かります。このデータ収集こそがオート広告の一番の役割で、ここが初期設計のすべての土台になります。最初の数週間は、売上を取りに行くというより「商品の正解を教えてもらう期間」だと思っておくといいと思います。

手順:集めたデータを各広告へ展開する

オート広告である程度データがたまってきたら、いよいよ各広告への展開です。やることは大きく分けて「良いものは伸ばす」「悪いものは切る」の2つで、それを検索語句とASINのそれぞれに対して行っていきます。

効率の良い検索語句はマニュアル広告グループへ

オート広告の検索語句レポートを見て、効率の良い検索語句が見つかったら、その語句でマニュアル配信の広告グループを作成して配信していきます。ここでの「効率が良い」は、クリックされて実際に売上につながっている、つまりACOS(売上に対する広告費の割合)が狙いの範囲に収まっている語句、というイメージです。

なぜわざわざマニュアルに切り出すかというと、狙うべき語句がはっきりしているぶん、入札やマッチタイプを自分でコントロールできるからです。オート広告のままだと、良い語句も悪い語句もまとめて配信され、入札も自動に任せきりになります。勝てると分かった語句は、マニュアルに移してしっかり予算を寄せる。こうすることで、確度の高い語句で取りこぼさずに売上を伸ばしていけます。

効率の良いASINはSD広告で競合ターゲティング

検索語句だけでなく、広告露出先のデータも見ていきます。オート広告のレポートで効率の良いASIN、つまり「その商品ページに広告が出たときに売れている」というページが見つかったら、今度はスポンサーディスプレイ広告で競合ターゲティングを行って配信します。

これは、実際に成果が出ていると分かっている競合ページを狙い撃ちする攻め方です。お客様が競合商品を見ている、まさに比較検討しているその場所に自分の広告を出せるので、相性の良いページに絞って露出していけます。やみくもに競合ページを狙うのではなく、オート広告で「ここは売れる」と裏が取れた場所から攻めるのがポイントです。勝てる場所が先に分かっているので、無駄が少なくて済みます。

効率の悪い検索語句・ASINはネガティブターゲティング

良いものを伸ばすのと同時に、悪いものを切る作業も欠かせません。クリックされるのに売れない、コストばかりかかって成果につながらない検索語句やASINは、ネガティブターゲティングで除外していきます。

これをやらずに放置すると、効率の悪い語句に予算が食われ続けて、全体のACOSが悪化していきます。逆に、無駄な配信を止めれば、その予算を効率の良いところへ回せます。広告運用というと「どう増やすか」に目が行きがちですが、実は「どう減らすか・どこを切るか」が同じくらい効いてきます。良い語句を伸ばすのと、悪い語句を切るのはセットだと思って、定期的にレポートを見て手を入れていきましょう。

SD広告ではリターゲティングを忘れずに

スポンサーディスプレイ広告では、競合ターゲティングと合わせて、リターゲティングも忘れずに行いましょう。リターゲティングは、一度商品ページを見たけれど、その場では買わなかったお客様に、もう一度アプローチする配信です。

ネットでの買い物は、見たその場で必ず買うとは限りません。「あとで買おう」と思って、そのまま忘れてしまうことも多いです。リターゲティングは、そういう買い忘れを防いで、検討中に離脱したお客様をもう一度連れ戻す役割になります。一度興味を持ってくれている人なので、新規にゼロからアプローチするより成果につながりやすいです。SD広告を使うなら、競合ターゲティングとリターゲティングはセットで仕込んでおくのがオススメです。

ブランド価値を高めるならSB広告の動画広告

ブランドそのものの価値を高めるための配信は、スポンサーブランド広告で行います。なかでもオススメは動画広告です。動画は、商品の使い方や世界観を、静止画よりも伝えやすいです。検索結果の中で目に留まりやすく、ブランドの印象を残すのに向いています。

ただし、ここで気をつけたいことがあります。ブランド広告は、それ単体でCPAやROASを求めすぎないほうがいいと思います。SB広告の本当の役割は、それ自体で直接たくさん売ることではなく、他のキャンペーンのROASを上げたり、CPAを下げたりする下支えにあります。ブランドの認知が広がると、指名検索が増えたり、他の広告経由でのコンバージョンが起きやすくなったりします。つまり効果が、その広告単体の数字には全部は表れず、アカウント全体にじわっと効いてくるタイプの広告です。だから、SB広告だけを取り出して「ROASが低いからダメ」と判断してしまうと、本来の役割を見誤ります。単体の数字ではなく、全体への貢献で見てあげるのがいいと思います。

仕上がり:役割分担で広告全体の効率が上がる

ここまでの流れをまとめると、こうなります。SP広告のオート広告を起点にデータを集め、効率の良い検索語句はマニュアルへ、効率の良いASINはSD広告の競合ターゲティングへ、効率の悪いものはネガティブで除外。そしてSD広告のリターゲティングで取りこぼしを拾い、SB広告でブランドを下支えする。

こうして各広告にきちんと役割を持たせると、配信全体が整理されて、無駄な広告費がだんだん減っていきます。しかもこの設計は一度やって終わりではなく、オート広告は回し続けて新しい検索語句やASINを拾い、良いものは展開、悪いものは除外、というサイクルを繰り返していくものです。最初は手間に感じるかもしれませんが、この土台ができてしまえば、あとの運用はずっとラクになりますし、判断にも迷わなくなります。

ひとつまみ:Amazon広告の初期設計のコツ
・すべての起点はSP広告のオート広告。まずデータ(検索語句とASIN)を集める
・良い語句はマニュアルへ、良いASINはSD広告へ、悪いものはネガティブで除外
・SD広告はリターゲティングもセットで。買い忘れた人を連れ戻す
・SB広告は他キャンペーンを下支えする役割。単体のCPA・ROASを求めすぎない

まとめ

Amazon広告は種類が多くても、起点はSP広告のオート広告ひとつです。そこで集めたデータを各広告へ役割分担で展開していけば、設計の道筋は迷わなくなります。良いものは伸ばし、悪いものは切り、ブランド広告で全体を下支えする。まずはオート広告から始めて、自分の商品に合った勝ちパターンを見つけてみてください!

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